日本を離れて20年以上。
マレーシア在住の私Moppeppe3(もっぺっぺさん)が、
マレーシア・アメリカ合衆国・UAE(アラブ首長国連邦)に住んで経験したこと、
日本に住んでいる皆さんにはあまり知られていないことを面白おかしく、
でも時には真面目にお伝えしていきたいと思います。

断食

こんにちは!

 

うだるような暑さの続くマレーシアから

Moppeppeさんです。

 

 

前回はラマダンという断食月に出て来る

パサール・ラマダン“Pasar Ramadahn”の
話をしました。

 

そして、いよいよ4月24日、ラマダンの月が終了し、

それと同時に断食も終了しました。

 

断食の月ラマダンが終わったら、
次の月は
”Shawal(シャワル)という名の月が
やってきます。

 

シャワル月2-3日めまでは
日本の正月3が日のようにお休みになり、
皆さん家庭でごちそうを作ってお祝いします。

 

日本のお正月のおせち同様、
このお祭りのために毎年作って
家族で食べる料理は家庭によって様々です。

 

ただ、どこの家庭でも共通の料理もあります。

 

竹の筒の中にココナッツミルクに浸した
もち米を入れて直火で蒸し焼きをする
Leman(ルマン)



ココナッツの葉をうまく編み込んでうるち米を入れてゆでる

Ketupat(クトゥパット)


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Ketupat Image by hartono subagio from Pixabay 

牛肉または骨付きの鳥を
スパイスと軽くトーストしたココナッツフレークを
コトコトと長時間煮込んだ
Rendang(ルンダン)

こういった料理は、お祝いのときのメニューには欠かせません。
結婚式にも出る料理です。

 

ルンダンについては、レトルトで売っているようですね。
マレーシアでも人気のブランドのものご紹介します!


 

スイーツだったり、煮込み料理だったり。
テーブルの上には何種類もの料理が並びます。

 

ただ、うちはイスラム教徒ではないので
そのお祝いはしませんが、
ご近所の方がおすそ分けしてくださいます。


ラマダン明け料理 おすそ分け

ご近所からいただいた料理

上段左から

ルマク・マサク

(ココナッツミルクとターメリックベースの
野菜を煮込んだもの)

サンバル・トゥミス(プレーンの唐辛子ペースト)

下段左から
ルマン、クトゥパット、ビーフルンダン


それから、日本の年賀状と同じく、
おめでとうの言葉をカードで送ったりもします。

 

ただ、最近はEカードが主流で、
私もおめでとうの言葉を送るために
とてもシンプルですが、作りました。

Eid Mubarak 2023


 

イスラム教徒同士でやり取りはもちろん、
私たちのようなイスラム教徒でない人たちが
イスラム教徒に向けて挨拶することもします。

 

マレー語では

Selamat Hari Raya Aidilfitri
(スラマット ハリ ラヤ アイディルフィトゥリ)


というのが通常の挨拶ですが、口頭では


Selamat Hari Raya


と、省略した言い方もよくされます。

 

最近はアラビア語で言うのが流行りなようです。


アルファベットやアラビア語で


Eid Mubarak 

عيد مبارك

(いずれもイード ムバラク)

 

と、言ったり書いたりしているのをよく目にします。


辛い昼間の断食をひと月続けた後の大きなお祭り。

ひと月くらいはお祝いのパーティーが
あちらこちらで行われます。


こんにちは!

 

 

 

年中夏真っ盛りのマレーシアから

 

 

 

Moppeppe3です。

 

 

 

 

こちらマレーシアでは、イスラム教の断食月
「ラマダン“
Ramadan”」が始まりました。



ramadan-Image by chiplanay from Pixabay
Image by chiplanay from Pixabay 
 


今年2023年のラマダンの初日は、3月22日でした。

カレンダー上では3月23日だったのですが、
実際月の様子を観察して
マレーシアでは
3月22日午後8時からとなったようです。

 

 

「ラマダン」とはイスラムの暦にある月の一つ。

 

今は日本では1月、2月と数字で月を表しますが、

昔は「睦月」「如月」「弥生」……と言っていましたね。

 

イスラム教の暦はいまもそんな呼び方です。

 

そんな中の一つが「ラマダン」です。

 

イスラム教徒たちは、「ラマダン」という名前の月

ほぼひと月を使って断食します。

 

ところで今年は西暦2023年。

 

日本の皇紀で言えば令和5年。

 

イスラム歴では1444年なのだそうです。

 

 

 

ラマダンに断食するのはなぜ?

そのまえに、イスラム教徒が行う断食とは....?

このラマダン1日から30日まで、
イスラム教徒は断食を行います。

と言っても、断食、つまり飲み食いを一切しないのは
日の出から日の入りまでです。

日の入りの頃、一日5回あるうちの4回目の
お祈りの時間がやってきます。

そのお祈りが終わると
Buka Puasa/Breakfast というその日の断食後
初めての食事の機会がやってきます。

 

なぜ断食をするのかですが、
イスラムのコーランという経典の中では
多くのことがより詳しくは書かれていますが、

一般的なこととしては、
神様の下では誰もみな生きていることや
食べ物があることに感謝をする。


ラマダンという月は、食べられない辛さも経験し、
裕福であろうとも貧しくあろうとも
皆で食べ物を分け合って幸せを感じましょう。

そのためにもいつもより静かに落ち着いて
生活しましょう。

 

といったことがよく言われます。

 


ラマダンは聖なる月と呼ばれます。

昔は、戦争や内紛がしょっちゅう起こっていましたが、
その間は敵対している者同士も戦いを止めて
静かに過ごしましょう、
ということが言われていました。

 


私が覚えているのは、以前は
PLO【パレスチナ解放機構】とイスラエルの間で
内戦が何年も起きていましたが、ラマダンの月だけは
戦いを一時休戦していたということです。

 


確かに、中東でいろんな戦争が起こっていて、
欧米の国が介入していても、ラマダンの月だけは
イスラム教徒の気持ちを考えて開戦を避けたり
休戦したりしていたと思います。

 


しかしながら、2014年のイスラエルと
パレスチナの内戦においては、
ラマダン中にイスラエルがパレスチナ自治区を襲い、
多大なる数の人々が犠牲になったことがありました。


その頃あたりから、ラマダンなど関係なしに
戦いが続いているように思います。

 


ラマダンであろうがなかろうが、
戦いはあってはいけないことではあります。

 



ラマダン中は、世界中のイスラム教徒は
より祈りを強めると言われます。

 


そういう人々の平和の祈り、
そして私たちの平和の願い、
ぜひかなってほしいものです。

 

mountains-Image by Giani Pralea from Pixabay
Image by Giani Pralea from Pixabay 




マレーシアのラマダンの風物詩


ところで、マレーシアのラマダンと言えば
……

 


一つ面白いものをご紹介したいと思います。

 

このラマダンという月にだけ出没する
露店があります。

 


名前を“Pasar Ramadhan(パサール・ラマダン)”
といいます。

 

イスラム教徒の人たちが広場で店を広げ、
自分たちで作った食べ物を売り、
それで得た収入をラマダン明けのお祭り

Hari Raya Aidilfitri(ハリラヤ・アイディルフィトリ)【マレー語】
Eid Al Fitrイード・アル=フィトル【アラビア語】

 

に向けて、家のインテリアを変えたり、
食べ物を大量に作ってご近所や
友人たちに振舞えるようにお金を稼ぐのです。

 



今回、私も娘そのパサール・ラマダンに
行く機会がありましたので、
ちょっとご紹介したいと思います。


ただ、食べ物は普通のご家庭で作られたもの。

 


正直、レストランほどの衛生面の良さはないので、
基本自己責任で購入して食べてくださいとのこと。

 


もちろん、ここでは誰でも売っていいわけではなく、
きちんとお役所に申請して許可を取る必要があります。


皆さん作って売ればお金が入るので、
お店を出す許可証をもらうのは
結構な競争率なのです。

 

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麺類やドーナツのお店 

 



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トレンガヌ地方特産 ”Nasi Kerabu”「ナシ・クラブ」



今回、私たちが買ったのは、

  • さつまいものドーナツ
  • ”Nasi Kerabu”「ナシ・クラブ」
  • インディアンのパラタというパンで
    ひき肉を包んだ”Murtabak”「ムルタバック」
  • アラブのスイーツ”Konafa”「コナファ」
  • 魚のすり身を葉で巻いて焼いた
    ”Otak-Otak”「オタク・オタク」
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左から反時計回りに
さつまいものドーナツ
オタク・オタク
チュチュール・ウダン(エビのかき揚げ)
ムルタバック・ダギン・ランブ(ビーフ)



 

普段なかなか見つからない、
様々な種類の食べ物がこのパサール・ラマダン
この1か所で簡単に見つけられます。



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 コナファ(アラブのスイーツ)



またお店の人との触れ合いもあり、
楽しかったですよ。

 



またもうしばらくしてから
行ってみようと思います。

 

ただ、ラマダン月の終わりに近づくと、
ある程度稼いた人たちは
お店を畳んでいくので、
あまり遅くならないうちに
もう一度行こうと思います。

 

ここまで読んでくださり
ありがとうございました。

こんにちは!
ごめんなさい!
こちらの投稿がしばらく止まってしまいました。

実は、最近ちょっと面白い経験をしました。

普段日本で使っているカレンダーって
西暦に基づいてるでしょ?

日本独自の元号を使っても日付だけは西暦と同じ。

例えば今日は
西暦2022年5月5日
日本の暦だと
令和4年5月5日

May 2022 calendar
Image by Moppeppe3


今私が住んでいるマレーシアは、
普段は西暦。

でも色んな文化を持つ様々な人種がいるため
カレンダーには西暦の他、旧暦やイスラム歴など
いくつかの暦があるんですよ。
Calendar 5 May 2022
Image by Moppeppe3

例えば、西暦で5月5日(木)は
このカレンダーによると
旧暦で四月初五、つまり4月5日
イスラム歴でSyawal(シャワル)月3日

このSyawalという月の前の月が
Ramadahn(ラマダン)という名前の月。
名前聞いたことあるでしょ?
この月ひと月は日の出から日没まで断食、
つまり食料と水を一切口にしない期間。

この印刷されていたカレンダーによると
ラマダンの終わりが西暦の5月3日でした。
が、今年はこのカレンダー通りには
行きませんでした。


世界中にイスラムの国いくつもあって、
多くではこの印刷されたカレンダー通りに
断食月が終わりました。

その一方マレーシアは
いまだ月の様子を観察して
宗教の最高責任者の声で
断食の終わりを決めます。

まあ、カレンダーは
「きっと今年はそうだろうな」
という状態で印刷されているわけですね。


5月1日がラマダン最後の日で
2日が断食明けのお祭りだと
発表されたのがその5月1日。

大晦日12月31日に「今日がお正月ですよ~」
と、発表があるようなもの。

いやあ~皆さん慌てたでしょうねえ



私も、5月2日はお隣の奥さんが
断食明けのお祭り用の食べ物を
持って来てくださるまで
全く知りませんでした。
Raya food from Siti's May 2022
Image by Moppeppe3

前の晩の花火や爆竹の音が
あまりにも遅くまでうるさくて眠れず寝坊。

その奥さんが玄関のドアをノックしてくれるまで
ぐっすり寝てました。

これから先、イスラム歴のカレンダーは
日付がズレていくため、
ある計算式に照らしあわされて
書き換えられるのだそう。

ビジネスや普段の生活ではあまり使うことはありませんが
様々な行事ではイスラム歴はよく使われるので、
暦が印刷されたカレンダーとズレていく、
ちょっと稀に見る体験をしたような気がしました。
Selamat Hari Raya Card 2022
 Image in the e-card by Syaibatul Hamdi from Pixabay


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